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外壁塗装の耐用年数は?塗料の種類と目安年数、長持ちさせる方法も紹介

外壁塗装の耐用年数とは、家を建ててから、また外壁塗装をしてから次の塗り替えまでの期間を指します。今回は、外壁塗装の適切な塗り替えのタイミングと、長持ちさせる方法や費用についてご紹介します。

 

外壁塗装の耐用年数

 

外壁塗装の耐用年数は、一般的には10~20年が目安とされています。ただし塗料の種類や外壁材、建物の立地条件などによっても異なるので、建物の現状を確認しましょう。

以下は、塗料の種類と耐用年数の一例です。

 

・アクリル塗料|3~6年

発色が良く低価格なのが魅力ですが、汚れやすく耐久性が低いため、近年ではあまり使われていません。

 

・ウレタン塗料|6~10年

伸縮性に優れ、光沢のあるテクスチャが特徴です。価格は比較的安価ですが、耐久性はあまり高くありません。ただしシリコン樹脂の含有量によっても大きく変化するので注意しましょう。

 

・シリコン塗料|8~15年

アクリル、ウレタンに比べると費用は高くなりますが、耐用年数を考えるとコストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。日本で最も人気のある塗料です。

 

・ラジカル塗料|10~16年

2012年に登場した新しい塗料です。汚れにくく耐候性が高いことが特徴ですが、まだ実際の建物での実績が少ないため、信頼性の確立はこれからです。また販売しているメーカーもあまり多くないでしょう。

 

・フッ素塗料|15~20年

耐用年数が長いことが特徴です。費用は高いため、一般住宅ではあまり普及していません。塗り替えの頻度を最優先に考える方にはおすすめです。

 

・無機塗料|5~25年

セラミックやケイ素などの無機物を主成分とした塗料です。配合されている無機物の割合が高いほど劣化しにくいのが特徴ですが、柔軟性は低くなるためひび割れは起きやすくなります。

 

一部塗料の耐用年数をご紹介しましたが、塗料だけでなく外壁材やシーリング・コーキング(目地や隙間の充填)の耐用年数もふまえて考えることが必要です。

素材にもよりますが、一般的に外壁材の耐用年数は20〜50年程度、シーリング(コーキング)の耐用年数は5〜15年程度といわれています。

 

他にも建物の立地条件や業者の施工によっても耐用年数は変わってくるので、素材それぞれの耐用年数を把握しておき、実際の状況とあわせて塗り替えのタイミングを見極めるようにしましょう。

 

劣化症状と塗り替えのタイミング

 

では、実際に塗り替えのタイミングを見極めるにはどうすればよいのでしょうか。外壁塗装は耐用年数を過ぎると劣化症状のサインが表れるので、それを見つけたら塗り替え時だと判断しましょう。

劣化症状のサインとは、以下のようなものです。

 

・ひび割れ

外壁材や塗装がひび割れている現象で、浅いひび割れを「チェッキング」、深いひび割れは「クラッキング」といいます。放置すると隙間から雨や虫が侵入する恐れがあります。早急な処置をとることをおすすめします。

 

・塗装面のふくれやはがれ

外壁材と塗装の密着がはがれ、塗装の膜が浮いてしまっていたり(ふくれ)、はがれてしまっていたりする現象です。外壁材がむき出しになっている状態なので、放置すると外壁材の劣化も進み、補修費用が高額になりやすいです。

 

・カビやコケ

年数が経つと劣化によって外壁塗装の表層面が水分を含むようになってしまいます。その水分によって、カビや藻が発生することがあります。特に日当たりの悪い外壁などは要注意です。

 

・金属部のサビ

金属部にサビが発生している場合、塗料の防水効果が失われていると見てよいでしょう。サビを長期間放置すると外壁に穴が開いてしまう恐れもあるので早めに対処しましょう。

 

・チョーキング

外壁を触って白っぽい粉が付くことをチョーキング現象といいます。これは塗料の膜が劣化し、防水機能が損なわれているサインです。すぐに大きな被害が出ることはありませんが、放置すると外壁材が劣化し、家全体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

 

上記は劣化症状の一例です。他にも気になる症状を発見したら一度業者に相談してみることをおすすめします。

 

外壁塗装の耐用年数を長持ちさせるには

 

外壁塗装は、一度塗り替えたら出来るだけ長持ちさせたいですよね。塗装を長持ちさせるためには以下のことに気を付けましょう。

 

・耐用年数の長いものを選ぶ

塗料を選ぶ際、費用を優先しすぎて耐久性の低いものを選んでしまうと、塗り替え回数が増え、結果的に費用がかさんでしまいます。費用と耐久性のバランスを見て選ぶようにしましょう。

 

・優良業者を選ぶ

未熟な業者や悪質な業者を利用してしまうと、下手すれば1年と持たずに塗り替えが必要になるケースも。どれだけしっかり塗料を選んでも、施工業者選びを間違えるといけません。以下の3つを意識して、優良業者を選びましょう。

①相見積もりをとる

 見積の中身を確認することも忘れずに。

②工事の実績を確認する

 依頼したい工事と似た事例があるか確認しましょう。

 

加えて、業者が「塗装技能士1級」などの資格を所持していればより安心ですね。

 

・定期的に外壁を掃除する

汚れも劣化の原因になりやすいので、定期的な掃除も外壁塗装を長持ちさせるには効果的です。また、定期的に掃除をすることによって、劣化症状が起きているときにも早期発見ができ、早めの対処が可能です。

 

外壁塗装の減価償却

 

不動産を所有しているオーナーであれば、定期的な外壁塗装が必要となります。外壁塗装を経費として計上する場合、「修繕費」「資本的支出」の2種類の計上の仕方があります。

 

・修繕費

工事をした年に全額を「修繕費」として計上します。劣化した場所を修繕する場合はこれに当たります。

 

・資本的支出

国税庁が定めた法定耐用年数に従い、減価償却を行います。勘定科目は「建物」になります。建物全体の塗装やデザイン変更など建物の資産的価値向上が目的の場合はこれに当たります。

 

条件によっては一部を修繕費として計上し、残額を資本的支出として減価償却できる「資本的支出と修繕費の区分の特例」という決まりもあります。判断に迷ったら税理士など、専門家に問い合わせてみましょう。

 

まとめ

 

外壁塗装の塗料の種類と耐用年数、長持ちさせる方法などをご紹介しました。

耐用年数はさまざまな条件によって変わるため、一概に何年、というのは非常に難しいです。外壁塗装はメンテナンス時期を見誤ると、建物ごと建て直すことが発生するかもしれません。それぞれの目安耐用年数を把握したうえで、実際の状況を確認して的確に判断しましょう。

また、修繕費を抑えるためにも、塗装を施す際の塗料、業者選びには十分注意しましょう。